パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

浅草 どぜう

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というわけで、その日、一軒目はどじょうを食べにいったのだ。
(昨日の続き)

 

浅草通のトノ(殿)の案内で、初めてのどじょうに挑戦。

一緒に行ったツレも、あの姿形に、行く前からややビビり気味。
でも、暖簾をくぐる前からいい匂いが外まで漂って、期待感も。

樽酒を頼んだので、樽が来るのかと思ったらちゃんと御銚子に入っていた。
木の香りが涼しい、冷酒。うーん、効く効く。

心理的ハードルを低くするためにも、先にちょっとアルコールで気分をリラックスしておかねば。

最初にトノが頼んだのはドジョウ鍋。

浅目の小さい鍋に、太ったどじょうが丸のままごろごろ入っていて、コンロでぐつぐつ。その上に刻みネギをたっぷり乗せて食べる。

「はやくはやく、見えないようにネギで隠しちゃえ」 
「ワカサギだと思ったら大丈夫よ」

などと女性陣いいつつ、煮えてくるのを待つこと数分、
「ささ、トノからお始め下さい」

「じゃ、お毒見ね~」といいつつ手早く取り、軽く七味を振っっておいしそうに召し上がるトウザブロウどの。「う、うまい!」

横で見て、柔らかい身がほぐれて、
『見た目もお魚の煮たのみたいじゃん・・・』

内心ほっとしつつ、「じゃ、私も」と箸をつけると、な、長いものがずるずるとネギの下から!「うぅっ」

それはそおっとまたしまって、もうちょっと可愛らしいやつを探し、たっぷりと七味を掛けておそるおそる一口。


皆の視線の中、

「・・・・・」えーっと、「・・・・・」

なんとディスクリプションしたらよいか、言葉がなく、ええい、もうあと1合くらい飲んじゃってからも一度食べよう・・・。

つづいてツレが挑戦。私のリアクションを見て、彼女もかなり引いてしまっている。

そんな様子を見かねて、トノは柳川なべを注文してくれ、それが最初の写真である。

こっちは、特徴的な香りもなく、ごぼうのアーシィーな香りが、どじょうの癖をマスキングしてくれてなかなかおいしい。

酔いも回ってきていたので、唐揚げやうざくをつまみに、盛り上がるも、

このままじゃあまり芳しくないと思ったのか、トノ、「じゃ、ここは早く切り上げて、次おでん行きましょう。」と

くだんの店にいくことになったわけである。

 

つづく

 

 

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昨日の、漢字オデンネタ 答えは「しめじ」「鯨の背肉」「キャベツ」だそうである。

 

 

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