週末、時代小説について書いたつながりで、千葉県佐原の小江戸の街並みを撮った写真を紹介。
この時は7月、佐原の大祭直前ということで、街は何となく活気づいて。
水郷というだけあって、川の周りの景観が、江戸の掘割のような雰囲気。
門構えも古色があり、ちらとのぞくお庭も素敵。
日本の屋根瓦は、とてもきれいなデザインだ。
縦の細い格子も粋な感じ。瓦の波と暖簾の色が引き立てている。
蔵は重厚感があっていい。
窓も、フランスの窓とはまた一味違う。
こんな風に厚く、何段にも窓枠がなっていることで火の侵入を防ぐそうだ。
黒い壁の蔵は川越が有名だそうで、一度見に行ってみたいと思っていたが、
ここにもあった。
漆喰に黒い炭を練ってから塗りこめ、手で磨いて顔が映るくらいに艶をだす。
手のかかるだけに贅沢な、富の象徴だったそうだ。
ここは、蔵がいくつも並んでいる。
これもまた貰い火が屋根に移るのを防ぐため、軒を浅くしているそうだ。
明治初期に建てられた、酒屋さん(与倉屋)。
たまたま、同じアングルの絵を見つけてびっくり。
誰が見ても、この角度がきれいなんだろう。
前知識なく行って、きれいだと思うところをざくざくっと写真に撮ったのだが、
やはり絵と同じようなショットがいくつも見つかった。
日本のデザインには優れたものが多い。
長い年月によって、気候風土に合うように、練りに練られた形だ。
洋のまねをして、日本の良いものが消えていくのは寂しいかぎり。