パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

親の小言とナスの花  夏休みシリーズ

 

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「 親の小言とナスの花は千にひとつの無駄もない」

 

 

ナスは花が咲けばだいたい実になる。
それだけ、親が言う小言はためになるものだ。

 

いま思い返してみても、「あれもそうだった、これもそうだった」という耳の痛い言葉が頭をよぎる。
 

 

それはおいといて、なすの想い出・・・。

私は小さいときとても好き嫌いが多くて、その中でも、茄子は17の年まで食べられなかった。
一度試した時のなんとなく、ぐちゃぐちゃした感触が苦手で・・・。

その年の夏休み、高校の同級生の家に泊まりに行ったときだ。(今、記憶をたどっている・・・)

テレビで、マンガ日本昔話を見た。(そんなに昔からやってたんだ・・・。)
うんうん、そこんちの妹も一緒に3人で。(高校生にもなって、結構幼いかも。)

その後、よばれていくと夕食にお母さん手作りの品々がテーブルいっぱいに並んでいた。大皿料理ではなく、一人分づつ小皿に取り分けてある。


やや、そのなかに、ナスがあるではないか!!
「うええーっ」と思ったが、外面のいい私としては、「これきらいー」と言えなくて、やむなく口へ運んだのだった。

しかし、「おおっ!」
油で揚げたなすの香ばしさと、白髪ねぎの辛味、出汁のきいた醤油が中からじゅわっとしみだす絶妙なお味で、いっぺんに好きになってしまった。
それ以来、ナスはどんなふうに料理してもおいしく食べられる。

 

放任主義の親にわがまま放題の末っ子で、家では好きなものしか食べなくても誰にも何にも言われなかったが、こうやって、友達の家との交流により、私の偏食は少しづつ治っていったのだった。

 

その後、大人になるにつれお酒の味を覚え、酔うほどに心理的ハードルは低くなり、「絶対無理!」と思っていたようなものまで口にし、食わず嫌いが治って、今ではほぼなんでも食べられる。

エヘン。

 

 

今日も取りとめなく書いてしまいました。絵日記風。 

 

 

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