パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

灯りをつけましょ ― 桃の花

 

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♪ あかりをつけましょぼんぼりに、おはなをあげましょ桃の花

今日は、桃の節句、雛祭り。女の子の行事にふさわしい可愛らしい花だ。

 

私の勝手なイメージとして、白い梅は「武家娘」、桜(ソメイヨシノ)は「粋筋のお姐さん」、桃は「村むすめ」と思っている。

特に、ピンクの桃は稚(おさ)なさが持ち味だ。

 

どれもバラ科の花だし、梅と桃は似ている。でも、見なれてくると遠目でもなんとなくわかるものだ。

●梅は、花びらが丸く、枝にくっついて咲く。花つきもややまばら。枝ぶりも癖があるようだ。

●桃は、花びらがちょっととがっていて、短い花枝がある。花つきは密度が濃い感じ。

●桜は、花びらの先が割れていて、花枝が長く、房のようにたくさん咲く。

 

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それに、桃の花は、梅や桜に比べてにおいがない。香気成分としてはわずかにクマリン(coumarin)が報告されているが、花の香りよりも圧倒的に果実の、ピーチフルーティノートの印象が強い。

 

観賞用の花桃はまったく匂わない。

 

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▶ 植物事典  モモ  バラ科 サクラ属  学名:Prunus persica Batsch

 

 

 

↓ ちなみに今日は、銀座で桃の花を配っていた。

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