パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

しゃくやく(芍薬.Peony.ピオニー)

090509しゃくやく.jpg

「しゃくやく」と呼ぶと、艶なる佳人のイメージだけれど、「ピオニー」といえば優しいひとにも思える。

 

090509しゃくやく1.jpg

一番好きなのは小ぶりの白いしゃくやく。においもいい。ずんどうの花入れにバサーっという感じで20輪もいれたら、部屋いっぱいがほの明るい光で満たされる。

牡丹(ぼたん)は一見、似ているようだがにおいが違う。ひどく青臭いのだ。

このしゃくやくは初め濃いピンクで、花弁の重ねが少なく、中央に金色の蕊(しべ)が行儀よく並んでいて可愛い。

大きく咲いていくにつれ、色は淡くなり白に近づいていく。

ある日、風のない静かな室内で、はなびらはぱさっと重なって散り落ちる。せいいっぱいに開き、ついには、自分自身の重さを持ちこたえられない。

散る瞬間にそこにいたくて、じいっと見つめてしまう。花は、視線の重さに耐えかねたのかもしれない。

写真:開きかけと、散る間際の芍薬

 

▶ 花事典 シャクヤク:ボタン科 ボタン属  学名:paeonia lactiflora

 

 

Copyright © PARFUM SATORI All Rights Reserved.