パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

あおもじ Litsea cubeba

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アオモジという。

明るい黄緑と、鈴なりについた丸いつぼみが面白く、花木として大ぶりに活けるととてもすてきな枝ものだ。

お店のウインドウに活けていたのだが、朝来て、開花しているのに気がついた。

小さな青い実かとも思う殻がパチンとはじけて、中から黄色い蕊(しべ)が覗いている。

ひとつづつは小さな目立たない地味な花なのだが、遠目から見てふんわりした感じが、またつぼみとは趣が違ってなかなか可愛らしい。

 

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香料としても使う。

アオモジ(リツェアキュベバ)の果実はレモンの様な芳香を持ち、柑橘類に多いシトラールを含む。精油の多くは中国で生産され、メイチャンと言う名で販売されている。

 

茶道で使う楊枝の黒文字(クロモジ)も同じクスノキ科の植物。よい香りがする。

他、シナモン、ゲッケイジュも同種なように、芳香のある種が多い。

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▶ 参考 中村彰宏氏 (大阪府立大学大学院) 日縁工誌 アオモジの項

▶ 植物事典 アオモジ クスノキ科  学名:Litsea cubeba, Litsea citriodora

 

 

 

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