パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

「翡翠・ひすい」という名の香水 「le JADE」1923

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ロジェガレのJADE(ジェード・翡翠・ひすい)は、ヨーロッパで東洋趣味が流行した時代に生まれた香水のひとつ。

 

初めてこれを見たのは、ルーブル・アンチケールという、ルーブル美術館近くのアンティーク街のウインドウだった。

翡翠色をした、中国の鼻煙壺(嗅煙草入)の形をした香水瓶には彫刻がしてあり、そのほかにガラスの香水瓶、石鹸、パウダー、ポスターの5点セットで2万ユーロちょいくらい、300万円弱だと思ったのを覚えている。

場所柄もあり、ちょっと高すぎると思っていたが、その後、別の場所でそのときのガラスの香水瓶を見つけることができた。紙箱のデザインは、黒と金に翡翠色の鳥(インコ)が2羽、漆の高蒔絵風に描かれていて立体的な凹凸がある。未開封。(箱の上下がさかさまなのはご愛敬)

 

また、もうひとつ小さな瓶も。これもまだ未開封ながら、ずいぶん蒸発してしまい、まるでバルサミコのように見える。

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機会があったら日を選んで、香水好きの人たちを集めて、一緒にコレクションを開封したいと思っている。下の写真は蔵書、80年前のアンティークの本から。

 

 

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