オドリコソウ,踊り子草,Lamium album L. var. barbatum
シソ科。
確かに、青ジソのような葉。
手で触れるとグリーンハーバルな刺激臭がする。
思春期頃に伊豆の踊子は読んだ。映画も見た。他にも2冊くらいは読んだと思う。
私の読書は子供っぽい嗜好により偏っていた。川端康成はその風評、人物像のイメージが娘心に嫌だということが先行して、あまり作品を読んでいない。若いということは浅いということだな。
あまりに緻密で、粘りすぎるものは好きじゃない。沼地的な。自分が植物なら、そうした土壌にはたぶん馴染まない。育たず枯れちゃうんじゃないかな。
繊細で水彩のような淡淡(あわあわ)としたもの、涼しげなもの、または歯切れよく乾いたものがいい。
そんな風な分類で好き、キライと振り分けていた。
読書は現実から非日常へいざなう舟。楽しい旅のほうが良いと思うが。
途中は悩んでも最後さっぱりする結末ならばいいが、鬱(うつ)になって終わるような本の方が、何となく上等な、インテリっぽいものと世間に評価されているとしたら、それははなはだ疑問である。