パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

キンドル KINDLE ② 秋の夜長

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昨日からのつづき・・・しかし結局キンドルを使うことなく戻ってきてしまった。

 

帰国後はそれはそれで慌ただしく過ぎて、その存在をしばらく忘れていたのだが、ふと思い出してキンドルを取り出してみる。

あれこれ触っているうちに、無料の本が読めるのを発見。
使い勝手を最初に試してみるのにいいなと思って探しているうちに、前々回に書いた「寺田寅彦随筆集」を見つけたのだ。

先生の本は280冊もあってちょっとづつダウンロードしても読みがいがある。

 

電車に乗る時など移動中にちょっと読むのにとてもいい。

出がけにはいつも何の本を持っていくか悩むし、結局モードが違って読む気になれないこともあるから、その時の気分で選べるのもいいし。

それに、フォントがかなり大きくなるし画面が明るいから読みやすい。
いつも気に入ったフレーズがあるとページのヘリを折ったり付箋紙を付けるのだが、ハイライトという機能があって、検索もできるからとっても便利だ。


といいことばかりのようだが。

 

昨日、これを書いているうちに、
「もしかしたらアイフォンとかスマホでも同じようなことができるのだろうか?」
(どっちも持っていないけど)

とアナログな私が気になって調べたところ、一度キンドルを買えばどの端末でも同期して見れ、
なんと私の持っているタブレットでもキンドルをダウンロードできることがわかった。

そうしたらより大きな画面で見れるじゃないですか!
便利って言葉あまり好きじゃないけど、すごく便利・・・。
(でもまだアプリを入れるのに成功していない)


もともと新聞や週刊誌は買わないのだけど、いずれ捨てる運命のものは本当にペーパーレスで十分な気がしてきた。(1973年オイルショックのデマではあるまいし、新聞がなくなってもトイレットペーパーは十分に足りるであろう。)


・・・でもいずれ捨ててしまうものに価値があるのかよく分からなくなってきた。

 

本当に好きなものは紙の本を買う。
やっぱり、気に入った本は紙の本でとっておきたい。

で、寺田寅彦先生に触発されて、紀伊国屋書店で「徒然草」の教本を買ってきた。
高校生の時はちっとも感動しなかったが、あらためて読むと含蓄があり、この年齢ならでは理解できる面白さ。

徒然草にかかれているのは今も変わらぬ人間模様。
人間って進歩しないんだなあと納得。

これはまた別の機会にするとして話を戻す。


キンドルはページからページへワープできて高次元だけど、紙の本だって十分に3次元的。

どこに何が書いてあるかは本の厚みを探って、パラパラとすればいろんなことを一緒に思い出す。
テキストの赤の書き込みは、映像として記憶に残るし。

どちらかというと寄り道しながら行きつ戻りつするのが楽しい。
それに本からは知識を得るだけでなく、紙の手触りやめくる音、においなど五感で楽しむことができる。(なめることはしないので味覚はないけど)

 

実用には利便性を求め、娯楽は不便を喜ぶ。
アナログはプリミティブで、プリミティブは最高に貴族趣味だと思うけど!

つまり紙の本がなくなるのが心配と言っても、くだらない本は捨ててしまうし、良書は残るものだ。
これってビブロフィリアとは違うでしょう?

 

 

 

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