松風閣庭園内の陶芸工房
昨日の続きであるが、金沢に行った。
知人が、「知り合いの陶芸工房がある」というので、連れて行ってもらうことになった。
門をくぐり路地を歩くと、工房の前には素晴らしい庭。
巨木と苔に囲まれた池にはひっそりと何かが息づくようである。
ここには侵しがたい神性が宿っている。
松風閣庭園(旧本多家庭園)は、江戸時代初期に加賀百万石の家老本多家の別邸として造られ、美しい池泉回遊式の庭園。
ここも「霞が池」というが、兼六園の「霞が池」よりも古いという。
ほれぼれするような大きな木とビロ-ドのような苔が美しい。
露地の飛び石を右へ左へたどるたびに景色が変わっていく。
樹間の奥にさらに竹林がのぞき、街の中にこんな深い緑があるというのが信じられない。
どのようないきさつでここに工房を作ることになったのか。朝起きて庭を眺め、一日の明けくれに、四季の移り変わりを感じながら
こんなところで日々仕事ができるなんて、なんて贅沢なのだろう!
私は東京で生まれて育ったのでいわゆる「郷里」というものがないのだが、子供の頃におばあちゃんとかがこんなところに住んでいたらよかったのになあ、と思う。
都会の箱の中で暮らすことが息苦しく感じてしまう。
次は秋に、冬に、また来たい金沢。