ゼラニウムから採れる天然香料は、香水に良く使われる素材である。
生の葉を直接手でつぶして匂いを嗅ぐのとは違い、香料になるとバラの香りというより、もっとグリーン感、青臭さが強く、ミントのような清涼感もある。
ミントの香気を出しているのはイソプレゴール。
また、ゼラニウム香料の中から嗅ぎわけるのは難しいが、トップにふわっとくるグリーンの中に、ジメチルサルファイドがゼラニウムの特徴的な香気を出している。
このジメチルサルファイドは日本人にはなじみ深い香りで、単品で嗅ぐと磯海苔の香り、もっといえば海苔の佃煮(えどむらさき特急)のにおいがする。
しかし、外国の人にとっては甘いジャムを薄めたように感じると言うから面白い。
ゼラニウムの香料自体が海苔の佃煮の匂いがするということではなく、そういう香料を含んで、複雑でナチュラルな香りを醸し出しているという意味であるので、念のため。
男性用、ハーバル、アロマティーク、フゼアタイプなどに重要で、よく使われる。