パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

Enjoy Paris-6 美しいものを学ぶとき Musēe d'Orsay

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美術を観るのに予習はいらない。

前もっての知識があったら、美しいものを感じる目が曇る。そう思っている。

 

ほかの人の価値観で美しいと思って何の意味がある?美術や芸術って、直接的に生死にかかわることじゃないからこそ、ノウハウなんていらない。

 

ここが「見るツボ」なんて、誰が決めたの?初めに作者がいて、作品があって、あとから誰かが評論したもの、そんなものを頼りにして、いったい「美」の何がわかるのだろう。

ひとつづつの作品の情報や細かいディティールにとらわれたら、もっと大きなこと、全体のことを理解できないでしょ。

 

感じる。 うつろになって観る。ただそこに浸る。自分自身で感じること、それがなければ意味がない。

 

私は植物園を歩き、眺め、時折花の香りを吸うように、魅力的な作品の前で足を止めるだけ。庭にいるときのように、その空間に自分がなじんでいく。それだけで価値がある、それがミュゼ。

理屈はいつだって、あとからついてくるものだ。

 

 

Musēe d'Orsay  Paris France

 

 

 

 

 


 


 

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