パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

センニンソウ、仙人草、Clematis terniflora

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クレマチスの仲間で、つるでどんどん伸びていく。

センニンソウは、花びらは細いものの、クレマチス・モンタナスノーフレークにもちょっと似ている。
私の好きな花。
 
 
これを夏の花に入れるか、秋の花に入れるかいつもちょっと迷う。
8月というのに、今年は早くも秋の気配であるし、暦の上でも秋だから、やっぱり秋の花かな。
 
 
 
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4年前にもセンニンソウの記事を書いていて、そのときはパウダリースイートだと思っていたのだが、
今日はサリシレート(サリチル酸)のような、グリーン・メディカルな香りを感じた。
 
咲き始めと時間がたってからでは香りが変わってくるということはある。
また南仏の山で見たセンニンソウと思われる花は、匂いが感じられなかった。
 
 
 
同じ植物に見えても、フランスの花は匂いがないと感じることがしばしばある。

フランスから来た知人を新宿御苑に案内した時も、
「日本はフランスに比べて香りのある花がとても多い」
と言ったので意外に思ったこともある。
 
もちろん、フランスには日本にはない香料植物がいろいろあるのも確か。
 
 
花の香りがなかったり、異なったりするのは、たまたまの個体差なのか、花の成長段階によるのか、私の体調のせいなのか、あるいは気候や湿度のせいで、花の香りも揮発が早いのだろうか?
 
と、あれこれ考えてみたりするが、本当のところは知らない。
 
 
 
野の花は人のために咲いているわけじゃないから。
 
 
 
 
 
 

 

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