パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

カンナ Canna

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線路沿いの土手に、朱色の大きな花が咲いているのが遠目で見えた。

こんな時期に?
近寄ってみるとやはりカンナだ。

カンナは夏から秋にかけて咲く花だが、ここは日当たりがいいのでこんな遅い時期まで咲いているのかもしれない。

柵の向こうにあるのでそばによることができない。
匂いのないイメージではあるが、そばに行ってもう一度確認してみたいものだ。

 

まるで時のすぎるのを惜しむように、今年の花々は遅い。

キンモクセイの香るあの日から7日×7週で49日。
あらためてその意味を知った、穏やかな晩秋の今日。
幾たびのしきたりを経て、残されたものは少しづつ心に区切りを付けて行くのだろう。

 

あの日

雨上がり

花の香りの道

 

そして今日

うららかな

ゆず実る庭

 

我は送る

いずれゆく彼の岸にて待て君

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