パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

昼顔、ヒルガオ、Calystegia japonica

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ヒルガオ」とカタカナで書くと、なぜか外来の種のイメージがする。

ヒルガオは日本始め世界中に分布しており、特にそういうわけではないが、高麗とか、百済とか渡来したような雰囲気の字面(じづら)。
 
ヒルガオを横からみると、凛とした漏斗(ろうと)型をしており、なかなか気品がある。

 
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「ひるがお」とひらがなで書けば、どことなくのどかで鄙(ひな)びた風情が感じられる。
なんだか寝ぼけた感じもする。
 
丈夫な雑草として扱われ、朝顔アサガオ)のようにわざわざ鑑賞されることはない。
 
朝顔が朝にしぼむのに対して、昼顔はずっと咲いているせいで潔くないと思われるのだろうか。
 
 
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「昼顔」と漢字で書いてみる。
 
冬になれば枯れてしまうが、根が残り毎年また咲かせてくれる。
地中で根が絡んでいるので、花言葉は「絆(きずな)」というそうである。
 
漢字で書くと、その花言葉がふさわしいような気がする。
 
 
そんなわけで、文字には、発音だけでなく視覚的な効果があると思う。
 
 
 
 
 
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