パルファン サトリの香り紀行

調香師大沢さとりが写真でつづる photo essay

シデサクラ ザイフリボク Amelanchier asiatica

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シデザクラ(四手桜)、ザイフリボク(采振木) ともいう。

遠目で見ると、真っ白い雪が積もっているかのように清楚な白い花がさく。
光を透かして、やや細長い5枚の花びらがしゃらしゃらとしている。

 

 

「四手(しで)」、というのはしめ縄に下がっている白い紙のこと、「采振(ざいふり)」というのは、「采配を振るう」というように、いくさの時に大将が手にしている指揮棒のこと。

 

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花は密集していてひと塊りに見える。
そのため、ひとつづつはよく見えなかったので、昨年まで、四手という名前からはなびらは4枚だと思い込んでいた。

今年、写真に撮ってよく見てみるとはなびらは5枚。
バラ科だしね、サクラという名も付いているから当然だ。

シデコブシ四でなくて五弁だけど、やはり花びらがひらひらして長いから、この名前がついているのだろう。

 

高いところに咲いているので、匂いをかぐことができない。
残念。

 

新宿御苑はみずみずしい緑に染まり始めている。
まだ肌寒いが、もう初夏の足音。

 

 

➤植物事典 バラ科ザイフリボク属 学名:Amelanchier asiatica

 

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