パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

蘭④ パフィオペディラム Paphiopedilum

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変わった形の蘭、新宿御苑の温室。

パフィオペディラム Paphiopedilumという。
舌をかみそうな名前。

渋い色と奇妙な形が面白い。

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受け口の、袋状の花弁がユニーク。
この部分を唇弁というそうだ。

木の上に着く、カトレアなどの着生蘭に対して、パフィオペディラムシンビジウムなどと同じ、地面から生える地生蘭である。

 

アツモリソウなどと見た目が似ている。

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ラン科はとても多く、2万種類もあるそうなので、とても覚えきれない。


ざっくり、洋らんとか、エビネとか・・・その程度の認識しかなかったが、ネジバナと呼ばれるあの小さなピンクの雑草まで、ランの仲間とは!

 

そういえば小学校の頃、ある友達の家に行った時、お父さんが育てているという浅い小さな鉢に入った地味な蘭がいくつも並べて置いてあった。
洋ランと違い、東洋ランはまったく地味だ。

 

「何が面白いんだろう?」と思っていたが、大人になってそれらの東洋蘭が何百万も、時には千万もするということを知って仰天した。

密林や奥地、僻地へ探しに行ったりして発見された珍種は高値で売買されるらしい。

洋ランが生産者によってクローンで大量生産され安価になるのに比べて、東洋ランは特に増やさず愛好家の手から手へ渡るため、数が少ないそうである。

いっときは洋ランのように増やしたため市場にあふれ、暴落した時期もあったらしいが、投機目的の人たちが去り、また落ち着いていると聞いている。

 

 

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