もう東京にはとっくに帰ってきているのだが、まだまだ金沢で撮った写真がたくさんある。
どこの場所も想い出深く、感じたことや聞いたことを記録しておきたいのに、だんだん記憶も感動も薄くなってしまうので忘れないうちに載せておくことにした。
ここはぜひ行きたいと思っていた、大野からくり記念館。
カタカタといいながら、お茶を運ぶ「からくり人形」が有名だ。
手に茶碗をのせると動き出し、お運びしたお茶を取り上げるとまわれ右して帰っていく、その愛らしい姿を楽しみにしていたのであるが。
しかしメイン展示場に入った瞬間に、この歯車の大量展示にすっかり興奮、まさかこんなにあるとは。。。
私はとても歯車が好きなのである。
歯車の形はもとより、動きがとても面白いものだから。
実際にさわってハンドルをまわすことにより、歯車の形と大きさによって動きが伝わるメカニズムを体験できる。
取っ手をまわしては写真をとり、また動かす。
そんなこんなで歯車ばかり40点、百枚ほども撮ってしまったが、
全部載せることはできず、しかしどれも捨てがたい・・・その中からいくつかを載せてみた。
裏から表からもっといろんなアングルで撮ればよかったとか、戻ってきて写真を見て後悔しきり。
また、よく見ないで撮ったら名札と歯車があっていなかったり。
上はまがりば傘歯車だと思うが、名札が違ってるみたい。
歯車は丸いとばかり思っていたが、このバリエーションの多さにびっくり。
四角い歯車は、左一回転につき右一回転に4回の緩急をつけて動かすことができ、印刷機などに使われるそうだ。
菊形の歯車。トン・ツーと緩急がついて回る。
歯と歯の動く間にあそびがあって、その間あえてカラ回りする。
葉っぱの形をした葉型歯車。
何に使うのかを読むのを忘れた。
ほーら、こんなにたくさんの歯車が!
ここだけでひがな遊べるところだが、1日だけの休み、他にも行くところがあるので名残惜しい。
メイン展示場の中は楽器の鼓(つづみ)を思わせるデザイン。
美しいな~。
金沢駅の前にも、一対の鼓のようなモニュメントが立っていたけれど。
その後もテンションが上がりっぱなし。
幾何学的な構造材が美しい、展示場の窓に沿って並ぶからくり秘密箱を次々と開けるのに夢中になる。
複雑な動きをするからくり人形もたくさんある。
実物を見るのは初めて。
和時計ももちろん歯車の面白さ満載だし、大野弁吉の書いた「一東視窮録」など見て大興奮。
当時のままの覚え書きには、エレキテル図解、色ガラス、火薬、写真器、大砲、医薬品などの図面や製法が書かれ、日本にも大発明家がいたのだと感じ入ってしまう。
西洋や中国から伝来の科学や技術は、日本で からくりへと発展をとげるのである。
ミュージアムショップで、何かからくり秘密箱とか、ぶ厚い解説書などがあればおみやげに買いたかったのだけれど・・・。
薄い展示図録くらいしかなくて、まったく商売っ気のないところだ。
展示物の内容のすばらしさ濃さに比べ、集客とかの関心はやや薄いような感じ。
なんか、それも「モノヅクリの人」らしくっていいのかも。
歯車で舞い上がってしまい、
他の展示物の写真をとることをすっかり忘れてしまったのであった・・・。
人形などの写真は館のホームページに載っているのでそちらをご覧下されたし。
からくりビデオ http://www.youtube.com/watch?v=U6fHhSQNSQY
■石川県金沢港大野からくり記念館
〒920-0331 石川県金沢市大野町4-2-29
TEL:076-266-1311