パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

パリ11区 11e Arr

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11区にあるという情報だけを頼りに、探しものをした。2002年のことである。

 

 

日本では香水瓶の需要が小さいので、当時も今も、洗練された香水瓶を探そうと思ったらフランスに行くしかない。しかし、瓶メーカーにオーダーするにはロットが膨大な量で、世界にマーケットがあればいいが、とうてい消化できる数ではない。

そこで、日本でいう「問屋」がフランスにもないか、あらゆる方面から聞き歩いた。かの有名なグレの「カボシャール」も初回製造数は500だった。しかし、フランスの香料従事者でもその職分からずれると全く関心がないのか興味がないのか、一向にその存在が判明しない。

パリ11区は賑やかな街ではない。わずかな手がかりを頼りに、人気の少ない冬の道を、それらしい店か会社を探して、かたはしから歩いてみる。一度通った道はあとでわかるように、角かどで通りの名前の看板をカメラで記録していった。Rueは小さな通り、Avenueは大きな道。

帰ってから、地図と照らし合わせるために画像をめくっていくと、サインは同じようでみな表情が違う。プレート製であったり、建物に直接描かれていたり、壁の色とのコントラスト、一緒に写りこんだ街並み・・・。

香水瓶の問屋は見つからなかったが、カメラの中に一つのアルバムを発見した。

 

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  そのときに映したプレート・アルバムのスライドショーである。

https://www.youtube.com/watch?v=1gWSBOk17VM

 

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