パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

香水と調香のはなし

マツタケの香り 1-octen-3-ol(amyl vinyl carbinol)

先日、早くも松茸のてんぷらを頂いた。揚げた後、縦に割ってさらに上下を二つに切ってある。いや、上下を切ったのち、縦に割ったのか。それはどちらでもよい。ほおばるとマツタケの香りがふわっと口の中に広がる。傘の方が香りが高く、軸の方は歯ごたえを楽…

次世代香粧品の「香り」開発と応用 普及版出版!High_technology‗information

2011年刊 "次世代香粧品の「香り」開発と応用" の「普及版」がシーエムシー出版よりこのたび発売されました!- 香料デザイナー、製品企画者向けに、国内外、各分野での消費者の最新嗜好動向と 「香り」の持つ機能性と可能性を解説!!-(シーエムシー出版:…

Mizunara-ミズナラ- 香水ミズナラのまとい方

ミズナラのまとい方 男性の肌には、レザー感のあるアニマリックな本来の香りがあります。ミズナラのラストノートにあるドライアンバーは、その肌の香りになじんでセンシュアルに香ります。ぜひ胸元にスプレーして、素肌から香らせてください。ちょっとしたし…

かぎ初め smelling

アトリエは明日から始まるが、今日はひとりで2018年の「初スメリングチェック」。書初めではなく、「かぎ初め」というところ。オルガンから無作為(むさくい)に選び出し香りを嗅ぐ。今年3本目の香りは「veloutone(ヴェロートン)」。瑞々しいピーチ・フルー…

キュウリの漬物 ウンデカベルトール Undecavertol

ウンデカベルトール Undecavertol という香料は、明るい黄味がかったグリーン感じさせる、フレッシュなグリーンノートである。香りの中に少し感じられる酸味と塩気が青臭さとあいまって、塩もみしたキュウリや浅漬けを思い起こさせる。しかしキュウリの浅漬…

イランイラン,Ylang ylang, Cananga odorata

家で香料植物を育てている生徒のMさんが、家からイランイランの花を持ってきてくれた。前からイランイランの鉢があると聞いていたのだが、開花と教室に来るタイミングがあって、今回の対面となった。Mさんのイランイランはまだ小さな鉢でたくさんは咲かない…

クレームドカシス(リキュール)と海苔の佃煮① Dimethylsulfide

最近はお酒の香りに凝っている。特にウイスキー。それぞれの香りに対応する香料を結び付けるのだが、とても奥が深い。 それに協力してくださるのは、よく訪れる六本木のシックなお店「六本木ミズナラカスク」。 いつもはシングルモルトなどを中心に香り(と…

香りのテーマについて subject and fragrance name

Q:日本の自然、文化、フランスの歴史、アメリカのものなど、香りのテーマや名前について調香師のあなたを導いているのは何ですか?A:本は私の親友で、花は私の伴侶です。私は空想が好きです。そこに生い立ちの環境があいまって、香りのテーマに導かれたと感…

日本的な香水とは?  Japanese style of perfumery

Q:前の質問にもつながりますが、それでは西洋から見たオリエンタルではなく、日本的な香りとはどんなものですか?A:日本的な香りと言うと、匂い袋や線香のような香調だけを思い浮かべがちですが、実際には、シンプルでトーンの軽い、花や季節感のある香りが…

極東から見たオリエンタル・タイプとは Orientaltype

Q:あなたの感じる東洋の世界と、西洋で考えるオリエンタルの違い、そしてその香調の受け止め方はどのようなものですか? A:その視点は西洋の国で捉えられているオリエンタル・東洋の世界とは若干違っているかもしれません。ヨーロッパの人たちから見て、オリ…

私の<ミニ>調香オルガン台 My Perfume Organ ⑤

このミニ調香オルガン台を作ったのは何時だっただろう。2007年くらいだったかな?このミニオルガンのボトルをどうするか、素材選びにはずいぶん歩き回った。DIYの店で10ミリのアクリルキューブを買い、革製品の売り場でシルバーのキャップを見つける。キュ…

私の調香オルガン台 My Perfume Organ ③

自作の調香オルガン台。下の部分は、一枚の板からカットした。その設計図をしばらく探していたのだが、ちょっと見当たらないので残念だ。設計図と言っても、方眼紙をつなぎ合わせて、そこに手書きで実寸大の図面を引いたもの。大きなアールが必要だったから…

私の調香オルガン台 My Perfume Organ ②

初めは、調香オルガン台の上の棚だけがあった。この上置き棚は、同じ形で5台くらい作ったものの最後の一台だ。20年以上前、初期のバージョンは、白いペンキや、チークの明るい茶色を塗ったものもある。縦横の比率もほぼ正方形でこれとはちょっと違う。これ…

私の調香オルガン台 My Perfume Organ ①

香料がまるで鍵盤のように並ぶ、これを調香オルガン台という。私が作った、私のオルガン台。2001年のことである。アトリエに来た人は、みなこのオルガン自体が私の手作りだと聞くとびっくりする。まるで、もともとこういうものが存在したかのように思っ…

マトリョーシカと調香技術 Matryoshka doll

この仕事をするためには、この作業が必要で、この作業をするためにはこの段取りが必要。何かしようとするたびに、その手前、そのまた手前の作業が展開されていく。まるで、マトリューシュカのようだ。香りをつくる場合も、調合ベース香料を何重にも使って入…

落ち葉の匂い ジオスミン  geosmin

雨の後の雑木林で、落ち葉を踏んで歩くと、湿った土の匂いがする。立ちのぼったアーシーな香りが、足跡とともに追いかけてくる。雨上がりの木立ちは、樹木の呼吸も一緒になっているからかな?思わず深呼吸したくなる。立ち止まり、ふわふわ積み重なった腐葉…

干し草 Hay absolute

「この麦はとてもいい麦だよ」と教えられる。何についていいのかよくわからなかったけれど、古い品種だそうだ。南仏にいたある日、近くの麦畑でのこと。麦にもいろいろある。小麦、大麦、ライ麦。そして「藁(わら)」って、よく耳にするとても身近なもの。…

ナツメグ nutmeg ムスカデ Muscadier

スパイスのナツメグは香料素材としても使われる。 ミドルからラストにかけて、芯の太いスパイスらしいスパイス。ゴムっぽいウッディー感がある。 茶色のイメージ、ユゲノールがメイン成分で、ペッパーの要素もある。オリエンタル、メンズによく使われる。 果…

香水の非常識 Bad manners

神宮前のあるカフェで、もとアシスタントのR子ちゃんと食事をした。 4人掛けのソファ席に2人で座った。店はまだすいている。席は顔のあたりまでの高さの壁で仕切られていて、私たちが席に着いた時、壁の向こうは誰も座っていなかった。 スパークリングワイン…

氷点下の香り sinjuku_gyoen

これ結構好きな写真。 雪が池の杭の上に残って点々としている。新宿御苑の母子森、雪が水の上に積もってシャーベット状になっている。

香水作りについてMAKING SENTS /IFRA

香水は何でできているのでしょう?どうやって作られるのでしょう? 多くの人が不思議に思っていることを、やさしく説明したIFRA(イフラ)のビデオがあります。わかりやすく、面白いと思いました。 ➤IFRA 作成のアニメビデオをみる→「香水作りにつ…

リフレイン・ノート refrain note

リフレイン ノート、そ、れ、は。 いままですでにパルファンサトリの香水をご愛用のお客様が「新年には新しい香りを」と、新作香水プチトリアノンをお求めに、年末は多くのお客様がお立ち寄り下さった。

ローズP βーphenylethylalchool

「ローズP」というのは香料の商品名で、この名前が日常的に使われる。または、慣用名としてはベーターフェニルエチルアルコール(βーphenylethyl alchool)が一般的である。 これはバラの主要な香気成分であり、多くの花の香りに含まれている。

ムエットについて mouillette ②

この白い細長い紙は、ムエット(匂い紙・scent strip,smelling-strip)といいます。香料や香水のにおいをかいで評価するための紙です。 昨日は、店頭などに並んでいるブランドの広告用ムエットを紹介しましたが、通常ラボで使うムエットは白く、細長い、少し…

ムエットについて mouillette

香料や香水のにおいをつけて、香りを評価するための紙を、ムエット(匂い紙・scent strip,smelling-strip)といいます。 アトリエで調香するときや教室では、通常白い細長い紙を使いますが、ブランドの店頭にはもっと幅広の、いろいろな形のものがおいてあり…

シスト Cistus ladanifer/ココリコ KOKORICO

この10年、シアー感のある香りが続いたから、逆にシストのような重く強い香りが流行り初めているのかな。 このところ食べ物と植物の話ばかりと言われたので、たまには香料のことも書いてみる。

夏休自由研究「香水」④イメージ

香水のイメージ さて香水はどのようにできているのでしょう? まず香水のイメージを考えます。たとえば「さくら」の香りなら、「花霞」や「儚く淡いピンク」「うすい花びら」といったいくつかのキーワードに置き換えて構成を考えます。たとえば「花霞」や「…

夏休自由研究 「香水」 ③ Materials

香水の原料 古い時代、初期のころの香水は「バラやジャスミン、スミレ」などの花、「レモンやオレンジ」のかんきつ類、植物から採った香料を中心にシンプルな組み合わせで作られていました。 また、「白檀」のような木の香りや、「ムスク」などの動物性香料…

夏休自由研究 「香水」 ② way of incense

日本の香り 日本には、6世紀の仏教の伝来とともに「沈香木(じんこうぼく・じんすいこうぼく)」が入ってきました。

夏休自由研究 「香水」 ① the history of the perfume

夏休みなので、学生の頃を思い出してこんなレポートを書いてみました。 PERFUME(パフューム)の語源は、Per Fumum(ペル・フムーム)。「煙(Fumum)を通して(per)」というラテン語から由来しています。 スパイスや香草などの貴重な香料を、宗教的な儀式…

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