パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

茶道

初天神、春の茶碗で毎朝の一服 tea ceremony

今年は92歳という高齢でもあり、この数年で母は茶道具をずいぶん整理してしまった。私がお茶を始めた12歳のころから、いずれ私が使うだろうと思って買い求めたものが、やがて私はお茶の道には進まないことがわかり、母はずいぶん期待外れであったろう。流礼…

初釜にて tea ceremony

足の弱った母の代わりに来はじめて、今年で18年目になりました。遠州茶道宗家(えんしゅうさどうそうけ)の点初め式にて。母も私も裏千家ですが、40年ほど前に小堀遠州顕彰会(こぼりえんしゅうけんしょうかい)が出来たときに母が入会したご縁で、今でも点…

母の茶道具 独立記念日 The Declaration of Independence

日本に帰ってきてもう2週間になるというのに、まだオランダ便りが終わらないほど、たくさんの体験をした。とりあえずオランダ便りはしばらくお休みして、また日常のことなど書いてみたい。7月4日、母の毎朝の一服で、可愛い、焼き物の小箱が飾られていたので…

パリ、カンヌ、アムステルダムで毎朝の一服 teaceremony

『海外だからこそ、健康のためにも毎朝の一服は欠かせない』とはいえその仕込み、かなり大変であった。23日の渡航の中からダイジェスト版、パリから毎朝の一服。 ***** 三日目の朝、今日はいったい何日なんだ?日本との時差の中のやりとりで、頭が混乱…

毎朝の一服 2017 morning matcha green tea

若い頃はきちんとお稽古をして、お茶のお手前をしたけれど、今はもうそのように改まったものでなくて、ただ日常のものとして、朝茶を点てて飲むだけである。それでも、日々味が違うのが面白いなあと思う。一口飲んだときに、「ああ、美味しい!」と心から満…

毎朝の一服 小雪から大雪まで③ morning matcha green tea

11月29日、もうおわかりであろう今日は「イイニク、いい肉」の日。でも、さすがにこれに関するお道具はないので、今日は久しぶりの母の志野茶碗とダッグワーズで毎朝の一服。さとり「おお、また志野を使える時期になってきたぞよ。冬となればこのふっくらと…

毎朝の一服 小雪② morning matcha green tea

11月22日からは24節気の小雪。26日ころまでは、72侯の「虹蔵(にじかく)れて見えず」という。小雪がちらつき、虹も見られなくなる頃という。私たちはこの季節の巡りあいをどれほど愛してきたのかと、こういう言葉一つにしみじみと感じてしまう。*****…

毎朝の一服 立冬から小雪まで① morning matcha green tea

「さとりちゃんのママって、たくさんお抹茶茶碗持っているのねえ」 たまたまインスタの「毎朝の一服」を目にした従妹がそう言っているという。 ほとんどはお稽古用だけど、確かに押し入れの中には、母の長い茶歴(ちゃれき)の中で、好きで集めた茶碗がある…

はなひらく,Hana Hiraku ④香水のネーミング

香りを作るときに、イメージが先ですか?名前?それとも香料から決めていくのですか?そう聞かれることがよくある。それはどれも正しくて、その時々によるし、両方が追いかけ追い越しながら香りができていくこともある。「ハナヒラク」は、仮の名前があり、…

夏の毎朝の一服④ morning matcha green tea

涼しげなピンクの餡を葛で包んだ水ぼたん。鶴屋吉信。叶匠寿庵(かのうしょうじゅあん)の草庵蕨(そうあんわらび)。蕨はシダの仲間だからといって、草庵蕨(そうあんわらび)をフジュールロワイヤルと詠んだらひねりすぎか。与一「フゼア(Fougere)といえ…

夏の毎朝の一服③ morning matcha green tea

中華の桃まんじゅうを蒸籠(せいろ)でふかし、流水の茶碗で頂く毎朝の一服。与一「どんぶらこっこ、すっこっこ。川上から流れてきたんですかい?ひとつ取りに山まで行ってみたいもんで」さとり「桃李(とうり)もの言わざれと下おのずから蹊(こみち)を成す…

夏の毎朝の一服② morning matcha green tea

さとり「ほろほろと やまぶき散るか 滝の音 芭蕉」返して与一「さざれ蟹 足這ひのぼる清水哉 芭蕉」中宮寺の落雁(らくがん)「山吹」にて毎朝の一服。小学生の頃、母がよく銀座松屋で買ってきたユーハイムのアイアークーヘンを久し振りに発見。今では地味な…

夏の毎朝の一服① morning matcha green tea

夏になると、のどごしのよい冷たいお菓子が欲しくなるもの。涼しげに泳ぐ金魚のゼリーで毎朝の一服。 さとり「この近所には、昔は金魚売りが屋台を引いて来たものじゃ。」よいち「風鈴なんかも、チリンチリンとたくさんつり下げてきたりしやしたねえ...。」源…

七夕の朝の一服 Tanabata'Star Festival'

今朝、この茶碗を手に母がそばにやってきて言う。「お茶を飲み干して、この茶碗の中をじっと見ていると、なんだか宇宙に吸い込まれていくような気がするんだよ」この茶碗の銘は「天の川(あまのがわ)」。その名のとおり、瑠璃(るり)色の夜空に、天の川が…

「道」と香水②華道 FlowerArrangement kado

私は幼い頃から植物が好きで、学校から家までの帰り道、ポケット植物図鑑を片手に道草をするような子供でした。母が自宅で華道教室をしていましたので、生徒さんに混ざって見よう見まねでお花を活け始め、庭には季節の草花が植えてありましたので園芸にも関…

「道(どう)」と香水①Tao & my aesthetics of perfumery

私は幼い頃から茶道、華道を学び、香道にも親しみました。また、日本の伝統文化にも触れて育ちました。これらの経験が、私のクリエーションにどのように影響してきたか、「道(どう)」についてちょっぴり考えてみました。教えられたことや、体験、今まで読…

鵜飼(うかい) 毎朝の一服 tea ceremony

昔懐かしい、鮎のお菓子が食べたくなった。 たぶん、このところ和菓子店でちらちらと目にしていたからだろう。 世の中に現れている季節感を、なんとなく感じているのかもしれない。 「そういえば、そろそろ鵜(う)飼いの季節・・・」 毎年この季節に、母が…

毎朝の一服  early_morning Tea

茶碗の縁(ふち)の口当たりが、お茶の味を左右する。よく言われる事だけれども、年を取ってようやく実感するところである。季節にふさわしい茶碗なら格別の味わい。例えば、志野(しの)のふっくらとした口当たりでいただく冬の抹茶。青磁(せいじ)の夏茶…

毎朝の一服 いずれあやめかかきつばた early_morning Tea

おきなあめはピンク。柔らかいがねっちりと歯ごたえもある。周りにうっすらと纏った粉がまず舌で溶けて、生地はほんのり甘い。特筆すべき香気なく、この菓子の場合、それがまた煩わしくなくてよい。味と食感と、色や形などの見た目、「おきなあめ」という名…

さくらにちなんで 毎朝の一服⑦ early_morning Tea

「お干菓子、サクラ。今日は春の陽気で、桜の便りももうまもなくと期待する、毎朝の一服。」毎朝起きて、お菓子とお抹茶を頂く日課。思いついて、ついでに写真を撮り始めてから、もう3か月を超えた。その後、出勤途中の地下鉄で、インスタグラムとフェイスブ…

志野茶碗 Shino ware

母は志野茶碗を三つもっているが、その中の一つ。 陶芸仲間だった出光昭介(いでみつしょうすけ/元・出光社長)氏の作品で、実業家らしい豪快な作風がとても魅力的だと思う。 ただ、私には少し大きくて重いし、手に余る感じがする。 母曰く 「志野は60歳を…

お彼岸 毎朝の一服⑦ Higan &vernal equinox

「このお茶碗可愛い!ねえこれ、なんの柄?」 母に聞くと、いつもお彼岸の時に使うナラエだという。 「何で?」といわれを聞くと、 「そうねえ?」といいながら、奥から茶道大事典を出してきて調べ始めた。 その姿勢、勉強になるなあ。 これは奈良絵という柄…

母の茶道 ⑨金城次郎(きんじょうじろう)Kinjo jiro

見込みの刷毛目も大胆な、これは金城次郎(きんじょうじろう)作の抹茶椀。27年前、母が日本陶芸倶楽部の集まりで、沖縄の金城次郎氏の窯に行ったときに、購入したものだという。 今朝は気分を変えて、お抹茶椀を変えてみた。どちらかというと民芸派はあまり…

今週の「毎朝の一服」⑥  early morning Tea

基本的には抹茶を飲む「毎朝の一服」が趣旨であって、おやつを食べるものではなかった。 しかし思い付きで、お菓子と一緒に写真をとって、インスタグラムにアップしているうちに、段々と面白くなってきた。 何も言わないのにも関わらず、その様子を見ていた…

毎朝の一服⑤ 節分 Setsubun 鬼は外、福は内

節分は、各季のの始まる前の日のことだから、立夏、立秋、立冬の前の日も、節分なのだけれども、今では節分と言えば立春の前の日をさす。新年は正月から始まるのが当たり前だが、お商売をしているお家の一年は節分を境にするという。節分の、今日の棗(なつ…

初天神(はつてんじん) 毎朝の一服③ Tenjin (Shinto)

初天神とは、正月25日の、その年初めての天満宮の縁日。落語の演目にもなっている。 母の部屋には、いつもは掛け軸の前に香合があるのだが、今朝は可愛い人形が置いてある。 母は月に2~3回、歳時記にちなんだ飾りつけを変えて楽しんでいる。 「1月25日は…

毎朝の一服 ① 抹茶 The Way of Tea

毎朝の抹茶。朝起きると、(特にアルコール分の残る翌朝など)、のどが渇いていて、この苦くすがすがしい抹茶を飲みたくなる。少し大服(おおふく)にたっぷり点(た)てて喫す。初めのころは、お干菓子をつまむだけだったのに、母が何かと用意してくれてい…

裏千家初釜式 2016年 Hatsugama (the first tea ceremony of New Year)

毎年1月16日は裏千家の「初釜式」前のお席には安部総理がおいでになる。今年も家元のお濃茶席で、大宗匠がご挨拶においでになり、90を超えて立ったり座ったりとおみ足もお丈夫。みなにお元気に声をかけて下さるご様子に嬉しい気持ちがする。アイドルなみに人…

半襟をつける neckpiece on a kimono

今日は、遠州流宗家の点初式。着物は白に「やり梅」の刺繍に、金のつづれ帯を合わせてみた。これは40年前の母の着物を、20年前に私のサイズに仕立て直した中でも特に気にいっている。近頃では着物を着る機会がめっきり減って、年のせいか、段取りを忘れてし…

母の茶道⑧志野 「卯花墻(うのはながき)」写し The Way of Tea

国宝の志野(しの)茶碗「卯花墻(うのはながき)」の写し・・・のつもりだそうである。 「母の茶道⑦日本陶芸倶楽部」で、母の陶芸道楽について書いたが、これは母の焼いた志野茶碗。下の赤い土がうっすらと透けて、灰色の模様もやわらかな味わいである。 サイ…

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