パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

マルセイユ 2003

香水ブランドができるまで⑤ 香水瓶探し perfume bottle

香水瓶探し perfume bottle 私は香水瓶を探していた。 なぜならば、日本には気に入ったボトルがなかったのだ。 16年前に、一人で仕事を始めて、香料をようやく手に入れたものの、香水は入れ物がなければ持ち運ぶことはできないし、ボトルが素敵でなければ手…

マルセイユまで‐5  香料を求めて

マルセイユまで‐5 香料を求めて 事前にそれらの会社のリストをもらっていたので、彼がその中からいくつかアポをとってくれているはずだが。 ようやく、ママ(彼の)に会って車の使用許可を頂き、キーをもらうと、おもむろに彼は公衆電話へ向かう。 なんと!今…

マルセイユまで-4

「じゃあ、行きましょうか」と彼はレンタカーを借りに行った。 『え???これから車を借りるの?香料会社のアポは何時???』(かなり不安。)いろいろ問題があり、結局、彼はレンタカーのカウンターで借りられず、彼の実家へ行ってお母さんの車を借りるこ…

マルセイユまで-3

のんびりした人だったけれど。 11時、ホームに迎えに来てくれた彼は、以前より少し小さく見えた。 昔の貿易港として栄えたマルセイユは、今はあまり豊かな町ではないそうだ。無職の彼は、一日インターネットカフェで仕事を探したり、調べ物をしているという…

マルセイユまで-2

マルセイユまで-2 この日、私はアシスタントのR子ちゃんと、マルセイユの知人を訪ねていった。 南仏は香料の産地である。 グラースは良質な天然香料の産地として特に有名だが、彼が香水瓶の大きな問屋や香料会社を調べてくれて、その近辺にもいくつかあると…

マルセイユ「TGV(フランス鉄道)の中で、僕たちは親しくなった。

「TGV(フランス鉄道)の中で、僕たちは親しくなった。 彼女は画学生だった。互いに名を告げることなく、会話が弾み、やがて彼女は降りていった。去り際に僕の手首に香水をひと吹きし、ジタン(Gitanes)煙草を5本渡して。車中から流れゆく景色を眺めながら、…

Copyright © PARFUM SATORI All Rights Reserved.