パルファン サトリの香り紀行

調香師が写真でつづる photo essay

2017-09-01から1ヶ月間の記事一覧

エレベーター、そして残り香 Sillage

夜、住まいについてエレベーターに乗ると、ほのかに香水の残り香が漂っていた。 男性用だ。今風だけど安っぽくない。温かみのある、乾いたウッディバルサムが残っている。もう消えてしまったトップは、多分シャープなハーバルとマリン。 「どんな人がつけて…

アトリエ・ショップ「六本木駅」からのルート Directions from Roppongi Station.

アトリエ・ショップ「六本木駅」からのルート Directions from Roppongi Station. ※ アトリエ・ショップは現在完全ご予約制です ►ご来店ご予約フォーム Visit reservation form ① 地下鉄六本木駅(日比谷線、大江戸線)を降りてからのルートになります。(約…

シキミ② 樒 Japanese star anise/Illicium anisatum

春と秋の彼岸と、父の命日、お盆。年に4回は墓参にくる。そのお寺で二年前に発見したのが「シキミ(樒)」。春に行けば花が、秋に行けば実が見れる。この写真はまだ木についている、緑色のぷっくり丸い、シキミの実。 シキミの別名は「ジャパニーズ・スター…

幸せの青い鳥 L'Oiseau bleu

あなたが欲しいものは心でしょうか、形でしょうか。両方を得ようとしても得られませんよ。形だけを得ても、心は手に入らぬものです。心があれば形は自(おの)ずとついてくるでしょう。 「幸せの青い鳥」を探し求めて、最後は自分の家に見つけるという寓話は…

花に囲まれて寝ること on the flower_bed

異国の地では外では知らず緊張しているものなので、いつも部屋に帰ってくるとどっと疲れが出てベッドに倒れこむ。洗い立ての香りに顔をうずめ、しばしうっとりとするのである。 ホテルではたいがいシーツは真っ白だけれども、パリのアパルトマンでは柄ものや…

ウビガン ケルクフルール Quelques Fleurs_Houbigant

ウビガン(Houbigant),ケルクフルール(Quelques Fleurs),1913年発売の香水。 アンティークボトル。 ふっくらしたボトルとストッパーが可愛いし、ラベルもノスタルジックな感じで、全体として魅力的。この香水瓶は10年ほど前に購入した。当時はまだアンテ…

香水をいろいろ試せる「10本レフィル」

10本レフィルは、パルファンサトリのオードパルファンが10種類はいったクールなセット。香りを少しずつお試しいただけます。香水のマメ知識が満載の、パフュームブックもついています。 女性にお勧めのAセットと、男性もつけられるBセット。「二人でいろいろ…

重陽(ちょうよう)の節句 9th September

9月9日、今日は重陽(ちょうよう)の節句。菊の節句ともいわれる。菊は姿を愛でるだけでなく、日本では長寿や健康に良い「食」としても用いられてきた親しみのある植物である。 この日、「きせ綿」といって菊の花に前の晩に綿を被せておき、そのかぐわしい朝…

鏑木清方(かぶらききよかた)と、Le Parfum de GILOT

美人画展 毎年8月には、近くのホテルで絵の展覧会を開催しているので、一人で出かけるのが常である。今年は鏑木清方(かぶらききよかた)と上村松園(うえむらしょうえん)を中心に集めた美人画展であった。 鏑木清方は美人画で有名な日本画家であるが、そ…

ひょうげ(旧織部)Hyouge お客様のご感想

『渋みのある清々しい大人の香りだと思いました。 今までに出会ったことのない斬新な香りに東洋の神秘を感じます。 もの静かで凛とした雰囲気、季節で言えば秋にぴったりな香りだと思いました。』 (女性のお客様より) 『ドライでありながらも柔らかく清潔…

9月の感傷 sentimental September

雨が樋(とい)を伝って、あふれた水が地面を叩いている。 これが夢の中で聞いているのだということは、妙にわかっているのだ。 その遠い音がリズムとなって、やがて近くにやってくる。 「トトトン、トトトン、トトトトト・・・・」 三三七拍子(さんさんな…

キュウリの漬物 ウンデカベルトール Undecavertol

キュウリの漬物は、ウンデカベルトールの匂いがする Undecavertol ウンデカベルトール Undecavertol という香料は、明るい黄味がかったグリーン感じさせる、フレッシュなグリーンノートである。香りの中に少し感じられる酸味と塩気が青臭さとあいまって、塩…

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